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2012-01-07(Sat)

東方海神殿~第一章~早苗の小旅行~

本日は、続きです。
 

「―行ってきます!」
元気な声と共に、一人の少女が玄関から飛び出していった。
「気をつけてねえ~」
と、一人の神様がお送り出した。
「今週は、早苗が当番だからね!忘れないでよ!」
飛び出して行って少女の背中に、もう一人の神様が呼びかけた。
「今日も元気だったねえ~早苗。」
「まあ、いいことさ。…諏訪子さっさと顔を洗いなさいよ。」
そんないつもながらの朝の風景が守谷一家に流れていた。

あれから数年。早苗は高校生になっていた。
そして本日も元気に登校していた。

早苗の高校は、「清水が丘」というところに建っているどこにでもある高校だった。
そこに通う生徒もまた、これまた極普通な生徒…もっと言うなれば人間だった。

しかし、早苗はその生徒の中ではとても浮いていた。

きっかけは、早苗が小学校のころ。
「自分の両親は神様で、家には神様が住んでいる」という内容の作文を言ったことだった。

早苗にとって、それは至極当然のことであり、みじんも嘘偽りはない。
だが、その作文を聴いた者たちの反応は違っていた。皆が早苗を嘘つき呼ばわりし、ついには周囲の大人たちも、あの子は…という一言で済ませるようになっていた。

最初の頃こそ、傷付き、涙を見せていた早苗だったがそのうちそんな好奇な視線にも慣れて、堂々と生活するようになっていった。
なぜなら、早苗は自分が現人神であることに、なんの後ろめたさも、迷いも持ち合わせていなかったのである。
早苗は物心がつくころには、口伝でしか伝えられていない奇跡を呼ぶ秘術をすでに、習得し極めていた。いや、あるいはもっと幼かったのかもしれない。
現人神であることが当然で、まわりが違っているのだ―早苗の認識はおよそこんなものだった。

「―おはよー。」
さて、早苗はいつもどおりに、教室に入ると自分の席に座った。
おはよーと周りの生徒が、社交辞令で返してきた。これもいつものこと。
そして…早苗の机に来る二人組、これもいつものことであった。
「おはようさん。早苗。」
「お早う。早苗。」
二人の少女が、そう早苗に声を掛けた。少女のうち一人は、ポニーテール。
もう一人は、ツインテール。
「おはよう。愛に、幸音。」
ポニーテールの少女は「仁科 愛」
ツインテールの少女は「真田 幸音」という。
二人は、早苗の親しい友達である。実際に、早苗が友達らしい友達と呼べるのはこの二人位なものであった。
この二人は、早苗がどういった人間で、そしてどういった境遇の持ち主か知っていた。
また、早苗もこの二人の境遇をよく知っている。
三人は、仲良しである。もっとも…この三人が出会った経緯は、あぶれていた三人が自然と仲が良くなったという極めて不遇な理由ではあったが。
「早速だけどさ、早苗。―今週の週末、暇?」
愛がそうささっと言った。
「特に予定はないけど…なんで?」
「じつはだな。愛が私の実家に泊まるのだ。」
「愛が?幸音のところに?…なんでまた?」
「…これには深い事情があって…」
と、もったいぶって愛がそういった。しかし、たいていこういう時は大した理由ではないのが常であった。
「―なるほど。神社の奉納の舞につかう剣ができたから取りに行くのね。
で、ちょうど幸音が実家に帰るのと重なったと。」
「そっそ。坂城だから、幸音の実家から近いしね。
だからさ、この機会に、気晴らしをね。ほら?うちって、かび臭いじゃない。
たまにはこういう気晴らしが絶対に必要だと思うんだよね。」
愛の実家は、ここからわりと遠くにある神社である。
また、幸音の実家は遠いので、二人とも高校の側に住む親戚の家にいるのだが、
愛の方は、ほぼ毎週実家に帰って―いや、帰らされている。
幸音の方は、うるさくないらしいのだが、今回は帰らないとまずいらしい。
「それでさ。せっかくだから早苗も一緒にどうかと思って?
ほら。早苗もあの二人の相手ばかりじゃ、つまらないでしょ?たまには…ね。」
「う~ん…。そうね…。」
小首をひねる早苗。しかし…「たまには…イイか!」
という気持ちになるのに、さして時間はかからなかった。
「よし!私も行くわ!」
「さすが、早苗!そうくると思ってたよ!」
愛は、とてもうれしそうに早苗の手を叩いた。
「ふたりとも…我が家に泊めるのは構わないが…そのかわり、しっかりと働いてもらうぞ。」
そんな二人に対し、幸音が冗談とも本気とも取れるような声音で呟いた。
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私は東方は詳しくはないのですが、ちぇんぶれむのおかげで、名前だけは分かってきました。

モアモア!!!帰ってきた乙女たち!!!

祝!!!ファンディスク!!!彼女たちが帰ってきた!!! また会える…より強く、より美しく!!!
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